1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

中国のロシア炭需要に持続的減少 (15/03/19)
2015/3/26
中国【石炭】

 ロシア国内ではロシアが石炭輸出量を拡大することが予想されているが、その可能性については業界関係者の間で評価が分かれる。アジア太平洋地区は欧州地区とは異なり、近年供給増加傾向にあるとする見方が、一方、中国やインドのような石炭消費国の需要が低下するとの見方もある。統計によると、昨年のロシアから欧州への石炭輸出は6,000万トン、アジア太平洋諸国への輸出は6,500万トンであった。

 GDP成長率が下がる中、中国はエネルギー・資源消費型からハイテク産業型への経済構造調整を進めている。2014年の中国の石炭総輸入量は2億9,122万トンに止まり、2013年に比べ10.9%下がった。その原因は中国国内の石炭市場の軟調や需要の減少の他、石炭生産能力の拡大も挙げられる。過去4年間で石炭生産能力は48.8億トンに達し、現在の需要を8.8億トン上回っている。

 ロシア経済開発省の予測によると、2015年も中国は石炭輸入をさらに減少させる戦略を堅持する。

 中国は今年から《商品品質管理暫定弁法》を施行した。同弁法は厳格な環境保護指標を設け、石炭輸入のハードルが引き上げられた。加えて、国内の石炭価格の下落が続き、その結果、ロシア炭は価格上の優位を失うことになった。

 また、2014年10月には中国は無煙炭、原料炭など5種類の燃料に対するゼロ関税を撤廃し、3〜6%の最恵国関税を適用することにしたが、このことも輸入炭に大きな衝撃を与えた、

 2015年1月の黒龍江省の石炭輸入量は2.01万トン、輸入額はわずか94万6,300ドルで前年比96.84%もの激減になった。

 (中国煤炭資源網 3月19日)