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【石炭】

中国石炭大手2社は依然業績が低迷 (15/03/23)
2015/3/27
中国【石炭】

 石炭企業大手の業績は依然下がり続けている。神華と中煤が発表した2014年度財務報告によると、両社とも昨年の純利益は前の年に比べ下がり、収入、石炭販売量、生産量等の数値も全て低下傾向にある。神華は前年比19.4%の減益になり、中煤は78.6%もの減益になった。

 神華と中煤の2014年の財務報告を分析すると、石炭販売量と販売価格がともに低下するとともに、石炭市場の供給が需要を上回っていることが両社の純益低下の主な原因であることが分かる。神華の国内石炭販売量は4億3,900.6万トン、前年比12.7%減になり、商品炭販売価格は351.4元/t、前年比10.1%下がった。純利益はわずか368.07億元に止まり、前年比19.4%の減益になった。

 中煤は神華よりも苦しい状況にある。自社生産の商品炭販売量は前年より922万トン減り、総合販売価格は前年を55元/t下回った。そのため、中煤の石炭業務の販売収入は前年比105.43億元減少し、親会社に帰属する純利益も2013年の35.76億元から7.67億元に下がり、78.6%もの大幅減益になった。

 2014年も石炭市場は全体的に軟調が続き、石炭産業は低迷を深めた。供給過剰は価格の深刻な下落をもたらし、産業不況のため、石炭企業大手の在庫は嵩み、赤字が大きくなった。

 神華は2015年に10%の減産を行うと発表したが、他の大手石炭企業は減産の発表を暫時見合わせている。業界関係者の見方によると、減産は市場が脅威に直面していることを意味するが、体制的問題のため、中国の大手石炭企業は収益よりも雇用により大きな関心を向けている。しかも石炭価格の下落が続く中、コストを希薄化するには生産を拡大するしかない。そのため、石炭企業は減産が難しい状況に陥っている。煤炭協会の予測によると、2015年の中国の石炭市場は多重の要因による影響を受けて、供給過剰状況を根本的に改めることは難しく、企業経営に対する圧力は依然大きなものであり続ける。

 (北京商報 3月23日)