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【石油・天然ガス】

中国海洋石油が安徽省のシェールガス事業を一時棚上げ 英紙報道 (15/03/31)
2015/4/8
中国【石油・天然ガス】

 英《フィナンシャルタイムズ》3月27日付報道によると、中国海洋石油有限公司(CNOOC Ltd.)は安徽省でのシェールガス事業の棚上げをすでに決定している。米国のエネルギー産業の面目を一新したシェールガス革命が中国でも起こる可能性は高くないことを示す新たな兆しとして注目される。

 《フィナンシャルタイムズ》によると、原油価格が過去1年間で大幅に下落し、中国石油企業と国際石油企業は支出の削減を進めている。中でもその矢面に立っているのが巨大シェールガス事業である。CNOOC Ltd.は先月、今年の支出を最大35%削減する計画を表明していた。

 CNOOC Ltd.の高官によると、同社は油価低迷と不景気を考慮して、シェールガス開発、特に中国国内のシェールガス開発に対して慎重に対処することになる。

 CNOOC Ltd.だけでなく、中国石油天然ガス(PetroChina)も四川省における外資企業とのシェールガス共同開発事業の規模を大幅に縮小している。

 CNOOC Ltd.の別の高官が27日に明らかにしたところでは、同社は2011年以来安徽省蕪湖付近で試掘を進めてきたが、結局、同鉱区は「大規模開発に適さない」と判断することになった。一方、同社は米国のシェールガス開発では収益を上げている。

 中国はシェールガス開発に重点を置き、中国のエネルギーの独立性を強化するため措置を講じるとともに、汚染の原因になっている石炭の消費を減らそうとしている。しかし、中国の地質構造は複雑であり、また、産業構造の面でエネルギーインフラは少数の国有企業が壟断しているため、残念な結果になっている。

 CNOOC Ltd.の努力にも関わらず、蕪湖鉱区への外国投資家からの関心を引き付けることが出来ないままである。それには同地区の人口密度が高いという理由もある。同様の懸念は四川省におけるPetroChinaと外資の共同事業にも付きまとう。

 (参考消息網 3月31日)