卓創資訊のアナリスト王暁坤氏は3月30日、今年下半期に中国の天然ガス指導価格が再び調整を迫られ、天然ガス価格改革がスピードアップするとの見通しを示した。

　王暁坤氏によると、新華社が主導する上海電子商取引プラットフォームは発展改革委員会、国有石油大手3社、10大ガス公司と連携して、大口工業需要家へのパイプラインガスの直接供給をオンライン取引によって実現することになり、これは中国のパイプラインガス市場化改革のもう一つの実験と見ることが出来る。

　また、王暁坤氏は天然ガス価格改革には可能性の高い2つの方法があると指摘する。一つは石油製品に類似する価格の仕組みを形成することである。天然ガスシティゲート価格は関連代替エネルギー価格と連動し、10〜30日のサイクルで価格変動を実現することになる。特に市場純回値価格法（商品の市場価値を基礎に上流の供給価格を決定する方法）が価格決定フォーミュラとして優先的に考慮されるだろう。もう一つは民生用ガスの一部を独立させ、非民生用ガスは完全な市場化を実現し、全てオンラインで取引を行うモデルである。こうした価格形成の仕組みは相対的に市場化の程度が高いが、実現するに当たっては多くの障害に突き当たる。特にガス源の過度の独占やパイプラインの独占といった問題があり、実現するにはなお長い時間がかかる。

　（中国金融信息網 4月1日）