5月21日に北京で開かれた第11回中国原子力国際大会において、中国原子力産業協会の徐玉明副事務局長は、中国はすでに原子力発電所建設を再開し未来の世界原子力発電市場の中心になると述べ、中国の今後の原子力発電目標は発電所の建設のみに止まらず、独自イノベーションを強化し、コアテクノロジーを把握して中国が原子力発電大国から原子力発電強国への道を歩むようにすることであると表明した。

　また、徐玉明副事務局長は、多元化社会には必ず多元的な声があり、中国が内陸部の原子力発電所建設にいつ着手するかについては技術問題ではなく、民意と政府の意思決定によって決まると指摘し、2016年には内陸原子力発電所に着手され、遅くとも2018年に着工されるよう希望するとした。

　今回の中国原子力国際大会では、国内外の原子力業界の関連機関の専門家や大手原子力発電企業の幹部が原子力産業の現状と未来、原子力発電技術の自主化と「走出去」、高速炉の商業化、設備の国産化、原子力発電所のセキュリティ、原子力発電事業への投融資、ウラン鉱開発や使用済み燃料の処理問題等について幅広い交流と高度な討論を展開した。今回の大会では「華龍一号」も焦点の一つになり、参会者は、「華龍一号」は中国の「走出去」のエースであり、福清に最初の原子炉が建設され、今後量産が進むと、中国の原子力発電産業は国内と海外の2つの市場においてより大きく発展の余地が広がるとの見方で一致した。
　
　（中国電力網 5月27日）