ロイター6月4日電によると、国際エネルギー機関(IEA)は6月4日、アジア市況は予想よりも軟調になり、世界の天然ガス需要の向こう5年間の平均伸び率は2％にまで下がると表明した。

　IEAの中期天然ガス展望レポートによると、過去10年間における天然ガス需要の年平均伸び率は2.3％であったが、現在徐々に減速しており、2020年には需要量は3兆9,260億m3になる。

　アジアの天然ガス価格は石油価格と連動し、石油価格は過去1年間で大幅に下落した。短期的に見ると、天然ガス需要は価格の下落によって増加するが、一部のアジア諸国はすでにガス発電ではなく、石炭火力発電に注力することを決定している。

　低油価は天然ガスの供給にも影響を与え、一部企業は資本支出を削減して、速やかに収益を得られる中核資産にシフトし、そのため天然ガス生産は中期的に減速する。また、LNG事業は最も資本支出カットの目標になりやすく、大量の資金と生産準備に比較的長い時間を要するLNG事業の一部に先延ばしや撤回が生じることもあり得る。

　（中国石化新聞網 6月5日）