石炭海運価格総合指数は先週2期連続で下落して累計73.34ポイントに落ち込み、下落幅は9.21％に達した。分析によると、石炭海運費の大幅な下落は、需要の減少に主な原因がある。

　複数の石炭海運貿易業者によると、沿海部の石炭海運費が急速に下落した主な原因として、6月に入っても発電所の1日当たりの石炭消費に大幅な上昇が見られないこと、在庫補充の需要が弱いこと、貨物輸送の発注が振るわないことが挙げられる。

　5〜6万トンの貨物船による秦皇島から福建への海運費は今週32〜33元/トンに下がり、以前の最高40元/トンに比べると、比較的大きな下落幅になっている。

　石炭産業アナリストによると、例年5月頃には石炭企業の6月の値上げを見越して、また、川下の発電所の在庫が低くなることも重なって、石炭調達がやや盛んになり、沿海部の海運費も急速に上昇する。しかし、今年は6月に入っても未だ川下の需要に顕著な好転は見られず、そのため、川下の需要家は大量の輸送発注に後ろ向きであり、これに伴い沿海部の海運費も著しく下落している。

　秦皇島石炭網港航研究センターによると、海運費の大幅な下落は川下の石炭需要が真の意味で回復していないことを示す傍証であり、石炭価格の底入れという特定要因があって、ようやく川下の需要家は調達を増やし、沿海部の石炭輸送市場に段階的な回復をもたらすことになる。

　（中国能源網 6月9日）