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【新エネルギー】

国家能源局が風力発電によるクリーン暖房推進を通達 (15/06/16)
2015/6/24
中国【新エネルギー】

 国家能源局は6月15日、《風力発電クリーン暖気供給工作に関する通達》を公布して、関係する省・自治区に対し、各地区の冬季暖気供給の状況に応じて、風力発電による暖気供給を展開するよう求めた。風力発電クリーン暖気供給プロジェクトは、既存の風力発電事業の電力機会損失問題の解決を主眼とするが、山西、遼寧、新疆達坂城地区、内蒙古西部は100万kW以下の規模の新規風力発電事業を適正に部署して風力発電クリーン暖気供給に参画することも出来る。

 風力発電クリーン暖気供給は、風力発電資源の豊かな北方地区における風力発電受入能力の向上、電力負荷が低い冬の暖房期における風力発電系統連系の難題の緩和、都市のエネルギーのクリーン化、化石エネルギーの低効率燃焼に起因する環境汚染の軽減、北方地区の大気環境改善など様々な面で大きな意義を担う。吉林、内蒙古等の実証事業の建設により、風力発電クリーン暖気供給を普及する技術条件は備わっている。

 国家能源局の担当者によると、風力発電クリーン暖気供給プロジェクトは既存の石炭焚小型ボイラーの転換、分散建築エリア及び熱供給パイプライン網や天然ガスパイプライン網が及ばないエリアの熱供給需要の解決にとって主要な方向性になる。1万kWの風力発電による熱力で2万平米の暖房を賄うことを基準として、暖気供給に参加する設備規模を確定し、新規建築物が風力発電クリーン暖気供給技術を優先的に採用するよう奨励する。また、風力発電所と電力需要家の直接取引を奨励する。

 今回の通達は、各省・自治区のエネルギー所管部局に対し、風力発電クリーン暖気供給を促進するために付帯措置を策定するよう求めている。特に風力発電暖気供給設備と熱力パイプライン網の協調を適正に進め、2015年までに完成して収益を上げるようにしなければならない。また電力グリッド企業は風力発電クリーン暖気供給に適応する電力グリッドの建設を速やかに展開し、適当な電力運行管理措置を策定して、風力発電クリーン暖気供給の信頼性の高い運営を確保しなければならない。

 (中国網 6月16日)