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中国
【石油・天然ガス】

露ガスプロムが中国の天然ガス需要を賄うに足る十分な資源基礎があると表明 (15/06/19)
2015/6/25
中国【石油・天然ガス】

 ロシア天然ガス大手Gazpromのモスクワでのプレス発表会によると、同社は中露国境に天然ガス処理施設を建設する。同社は「シベリアの力」パイプラインのロシア国内区間の終点に立地先を選定し、天然ガス年産380億m3が見込まれる。

 ロシアから天然ガスを輸入する中国側のパイプラインは10日前に着工されており、中国石油天然ガス集団(CNPC)は6月末にパイプライン連結式を執り行う計画である。

 ロシアと中国は2件の大型天然ガス事業の実施に関して合意文書を交わしている。2014年5月、GazpromとCNPCは「シベリアの力」パイプラインの支線を経由する東ルートからの対中天然ガス供給で契約に調印した。契約額は4,000億ドル相当になり、年間380億m3の天然ガスを供給する。契約執行期間は30年になる。

 Gazprom副会長は、Gazpromの資源基礎は中国の天然ガス需要を賄うに足ると述べた。

 中露両国は数ヵ月後には「西ルート」の天然ガス供給についても契約に調印する計画である。Gazpromのミレル会長によると、間もなく調印される契約をめぐってすでに数十項目の条項が法的に合意され、その中には契約有効期間を30年とすることや、年間供給量、パイプラインの工期も含まれている。

 目下、西ルートの天然ガス価格をめぐって討議が進められていると、Gazprom Export のElena Burmistrova社長がプレス発表会において明らかにした。Burmistrova社長は、今後合意される価格フォーミュラについては商業機密としてコメントしなかったが、価格交渉はすでに最終段階に進んでおり、近日中に発表すると付言した。

 また、Burmistrova社長は、天然ガスの決済通貨問題について、米ドルを中露貿易の主要決済手段とする時代はすでに過ぎ去ったとするとの見方を事実上認めた。Burmistrova社長は「契約は未だ調印されていないので、どの通貨によって決済を行うかという問題は未だ最終的に確定していない。もっとも、中露双方は目下人民元とルーブルによる決済の可能性を前向きに検討している」と述べた。

 Gazpromの幹部によると、2015年末までに契約が調印されれば、2020年から西ルートパイプラインによって中国へ天然ガスを輸出することが可能になる。

 (参考消息網 6月19日)