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【石油・天然ガス】

中国がベネズエラの石油建設事業に50億ドルの追加融資 (15/06/18)
2015/6/25
中国【石油・天然ガス】

 ベネズエラ国営石油公社(PDVSA)は、向こう数ヵ月以内に中国から50億ドルの融資を受けると発表した。中国からの資金は主に石油事業に充てる。

 PDVSA探査開発部副部長Orlando Chacinは「現在融資案件の討議を進めており、向こう数ヵ月以内に発表する」と述べた。wallstreetcn.comによると、中国はベネズエラにとって第2の石油輸出先である。中国は2007年からベネズエラへ累計450億ドルを超える巨額の融資を提供してきたが、200億ドルは未だ返済されていない。ベネズエラは中国からの資金によって、石油価格下落に手を焼く石油企業を救済することになる。今年1月、国際石油価格が1バレル45ドルに下がり、深刻なまでに石油収入に依存(96%)するベネズエラの経済と財政は苦境に陥り、しかもデフォルトのリスクはますます高まっている。

 PDVSAの高官は3月に中国から約100億ドルの融資を受けると表明していた。第1期50億ドルの融資は4月に行われ、今回の融資はその約100億ドルの融資の一部になると見られる。

 Chacin氏は「中国からの資金を様々な建設事業に充てる」と述べた。ベネズエラの石油事業の大半は原油埋蔵量の大きいオリノコ地帯に位置している。ベネズエラは同地区の原油生産を高めることで他の石油鉱区の生産量低下を補うとともに、軟調化する経済成長を刺激するよう図っている。ベネズエラ経済の今年の成長率はマイナス7%になると予想され、油価下落の影響に対応することは難しい。また、首都カラカスのエコノミストによると、ベネズエラの今年のインフレ率は150%を超えると予想される。経済の衰退と悪化するインフレ、商品の不足などでベネズエラの外貨準備高はすでに12年来の最低水準に落ち込んでいる。

 (中国能源網 6月18日)