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【石油・天然ガス】

石油・天然ガス資源の開発利用に対する「三率」最低指標が通達 (15/07/09)
2015/7/20
中国【石油・天然ガス】

 国土資源部は《石油・天然ガス資源の合理的開発利用“三率”最低指標要件(試行)に関する公告》を通達し、石油資源と天然ガスの合理的な開発と利用の「三率」最低指標を公にした。

 石油資源の合理的開発利用の「三率」とは原油採収率、原油回収率及び随伴資源総合利用率の3項目の指標を指し、天然ガス資源の合理的開発利用の「三率」とは、天然ガス採収率、天然ガス回収率及び随伴資源総合利用率の3項目の指標を指す。これらの指標は石油ガス開発企業の開発・利用水準を評価する上で主要な指標になる。今回の公告は、原油の性質、埋蔵層の岩性、物理的性質等の要素に応じて石油鉱床を7つのタイプに分け、一次、二次、三次採油等の開発方式に対応する各種石油鉱床の採収率についてそれぞれ指標要件を提示している。また、原油回収率については98%を下回ってはならないとしている。国は石油ガス開発企業に対し溶解ガス等の随伴資源の合理的な開発と利用も奨励しており、うち溶解ガス利用率については90%以上としている。

 今回の公告は天然ガス採収率については、駆動方式や埋蔵層の物的条件の違いによって、ガス鉱床を5種類に区分し、それぞれの種類のガス鉱床の採収率について指標要件を提示している。天然ガス採収率は96%以上とする。随伴資源については、コンデンセート利用率95%、硫黄含有天然ガスの硫化水素利用率は95%、二酸化炭素利用率は95%としている。

 公告によると、前出の指標要件は国土資源所管部局が石油ガス開発企業の合理的な資源開発と利用に対して監督管理を進める上で重要な根拠になる。採収率は油田とガス田を査定の単位とし、石油鉱床とガス鉱床は主要所轄鉱区の石油鉱床とガス鉱床の類型を基準とする。原油と天然ガスの回収率と随伴資源総合利用率は石油ガス開発企業(油ガス田分公司や採油廠)を査定の単位とする。

 監督管理面については、本指標の要件は石油資源開発利用計画案や採掘設計の策定及び許認可の根拠になり、油田、ガス田の新規建設や拡充においても「三率」指標の要件を満たすようにしなければならない。石油ガス開発企業は本指標の通達から2年以内に本指標の要件に達することを求められる。要件に達しない場合は、国土資源所管部局が期限付整理改善措置を督促する。

 (国土資源部ウェブサイト 7月9日)