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【石油・天然ガス】

原油先物のクロスボーダー決済に関する政策が公布 (15/07/27)
2015/7/31
中国【石油・天然ガス】

 7月24日、中国人民銀行は公告を発し、国内原油先物取引のクロスボーダー決済について具体的な規定を設け、国内原油先物取引は人民元によって価格計算と決済を行うことを明確にした。この公告は2015年8月1日より施行される。

 今回の公告は海外の取引者と海外の仲介機関が原油先物に参加する場合の資金口座の開設や資金処理について明確に規定したものである。同規定によると、海外の取引者と海外の仲介機関は外貨を保証金とすることができ、外貨保証金を決済後に中国国内の原油先物資金の決済に当てることが出来る。国内原油先物取引の損益決済、手数料の支払い、DVP決済や決済資金の補填など外貨決済や外貨支払いを要する場合は預託銀行を通して処理する。公告の規定によると、預託銀行は関連口座情報及びクロスボーダー人民元資金支払受取情報を直ちに正確かつ完全に人民元クロスボーダー支払受取情報管理システム(RCPMIS)へ伝送しなければならない。先物取引所は、海外の取引者及び海外仲介機関が中国国内で従事する原油先物業務の基本状況、資金の流出並びに流入等の業務関連情報を毎月中国人民銀行へ報告しなければならない。

 新湖先物の馬文勝董事長(会長)によると、原油先物は中国において初めて完全な国際化を実現する先物銘柄であり、国内外の投資家が幅広く参加することになるが、中国の資本項目の兌換は未だ完全に自由化されていない。今回の人民銀行の公告は、海外投資家の原油先物取引への参加に対する大きな制度的障害の一つを取り除いたことになる。原油先物取引にとっては重要な政策であり、主に通貨兌換問題、すなわち海外の投資家の資金をどのようにして持ち込み、清算後はどのように持ち帰るのかという問題を解決する。

 銀河先物の姚広総経理(社長)によると、人民元はすでに世界で幅広く使用されており、しかも外貨を原油先物取引の保証金とし、原油先物の価格計算と決済に人民元を使用することは海外の参加者に困難をもたらすものではない。また、華案先物上海御橋路営業部の徐捷部長は、原油先物の価格計算と決済を人民元で行うことは海外の関連生産企業や貿易企業及び投資家に大きな利便をもたらすと指摘し、今回の原油先物のクロスボーダー決済関連政策の公布を受けて、課税や保税引渡し等の面でも関連政策が速やかに公布されるとの見通しを示した。

 (鳳凰財経 7月27日)