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【エネルギー全般・政治経済】

2007年のGDP成長率11.4% 国家統計局が24日発表 (08/01/24)
2008/1/24
中国【エネルギー全般・政治経済】

 24日、国家統計局は2007年の国民経済統計につき、謝伏瞻局長名義で次のような発表を行った。

 2007年のGDPは24兆6,619億元、成長率は昨年より0.3ポイント高い11.4%となった。5年連続で10%を上回ったことになる。四半期別では、第1四半期の成長率は11.1%、第2四半期11.9%、第3四半期11.5%、第4四半期11.2%であった。産業別では、第一次産業の付加価値生産額が2兆8,910億元、伸びは昨年より1.3ポイント低い3.7%増となった。第二次産業は12兆1,381億元、伸びは昨年より0.4ポイント高い13.4%、第三次産業は9兆6,328億元、伸びは昨年より0.6ポイント高い11.4%となった。

 1. 農業生産は安定した発展を遂げた。食糧生産量は前年比350万トン、0.7%多い5億150万トンに達した。

 2. 工業生産は急速に伸び、企業収益が向上した。一定規模以上の工業付加価値生産額の伸びは前年より1.9ポイント高い18.5%。うち国有企業及び国有持株企業の伸びが13.8%、集体企業が11.5%、株式制企業が20.6%、外国企業及び香港・マカオ・台湾の投資企業が17.5%となった。重工業の伸びは9.6%、軽工業16.3%。一定規模以上の工業企業の生産・販売率は98.1%に達した。

 1〜11月期の全国の一定規模以上の工業の収益は2兆2,951億元、前年同期比36.7%増となり、伸びは前年同期を6.0ポイント上回った。39の工業業種すべてが黒字を実現した。うち交通運輸設備製造業の伸びは68.7%、専用設備製造業61.4%、化学工業51.5%、石炭産業49.1%、鉄鋼業47.2%、電力事業39.0%。

 3. 固定資産投資は急拡大し、不動産開発投資も著しい伸びを示した。全社会固定資産投資は13兆7,239億元、伸びは前年を0.9ポイント上回る24.8%となった。うち都市固定資産投資は11兆7,414億元、伸びは25.8%となり、前年を1.5ポイント上回った。農村固定資産投資は1兆9,825億元、伸びは19.2%。都市投資のうち、第一次産業投資は1,466億元、前年比31.1%増、第二次産業投資は5兆1,020億元、29.0%増、第三次産業投資は6兆4,928億元、23.2%増。地区別では、東部地区の投資が前年比21.0%増、中部地区34.0%増、西部地区28.2%増。不動産開発投資は2兆5,280億元、伸びは前年を8.4ポイント上回る30.2%となった。

 4. 市場販売額の伸びも急速であり、しかも伸び幅が次第に上昇する傾向を示している。社会消費財小売総額は8兆9,210億元、伸びは前年比3.1ポイント高い16.8%。都市と農村別で見ると、都市の消費財小売額は6兆411億元、伸びは前年比2.9ポイント高い17.2%。県及び県以下の消費財小売額は2兆8,799億元、伸びは前年比3.2ポイント高い15.8%。業種別では、卸売・小売業の伸びは16.7%、旅館・飲食業が19.4%。一定額以上の小売商品の中では、石油・石油製品、自動車、建築・インテリア、家具、家電及びAV機材、衣類、紡績・繊維、化粧品、スポーツ・娯楽用品が20%以上の伸びとなった。

 5. 消費者物価が上昇し、住宅販売価格が比較的大きく上昇した。消費者物価は4.8%上昇した。上昇率は前年を3.3ポイント上回った。12月の上昇率は6.5%となった。うち、都市は4.5%、農村は5.4%の上昇となった。食品価格と住居費の高騰が総合物価水準を押し上げた主要原因である。品目別では、食品価格は12.3%上昇し、総合物価水準を4.0ポイント押し上げた。住居費は4.5%上昇し、総合物価水準を0.6ポイント押し上げた。食品価格のうち、穀物は6.3%、食肉及び食肉製品は31.7%、鶏卵は21.8%上昇した。それ以外の商品には、価格が上昇したものもあれば、下落したものもあった。商品小売価格は3.8%上昇した(12月期は5.6%)。原材料、燃料、動力購入価格は4.4%上昇した(12月期は8.1%)。工業製品出荷価格は3.1%上昇した(12月期は5.4%)。70の大中都市の住宅販売価格は前年比7.6%上昇し、上昇率は前の年を2.1ポイント上回った。

 6. 対外貿易が急拡大し、外国企業の直接投資も引き続き増加した。輸出入総額は2兆1,738億ドル、前年比23.5%の増加となったが、伸びは0.3ポイント下がった。輸出は1兆2,180億ドル、伸びは前年を1.5ポイント下回る25.7%となった。輸入は9,558億ドル、20.8%増で、伸びは前年比0.8ポイントの上昇。貿易黒字は2,622億ドル、前の年に比べ847億ドル増加した。金融機関以外の外国企業直接投資は実行ベースで748億ドル、前年比13.6%増。年度末の外貨準備高は1.53兆ドル、前年比43.3%増。

 7. 国民所得は急速に伸び、雇用も増加した。都市住民の1人当たり年間可処分所得は13,786元、前年に比べ名目17.2%、実質12.2%増加し、伸びは前年比1.8ポイントの上昇となった。農村住民の1人当たり純収入は4,140元、名目15.4%、実質9.5%増加し、伸びは前年比2.1ポイント上昇した。年度末の預金残高は17兆2,534億元に上り、昨年末に比べ1兆967億元増えた。年間の都市新規雇用は1,204万人、前年に比べ20万人増えた。年度末の都市登録失業率は4.0%、前年末に比べ0.1ポイント下がった。

 8. マネーサプライは比較的急速な伸びを示し、融資額も比較的大きく増加した。12月末のM2は40.3兆元、前年比16.7%増で、増加率は0.2ポイント下がった。M1は15.3兆元、21.0%、増加率は3.5ポイント上昇した。M0は3兆334億元、12.1%増で、増加率は0.6ポイント下がった。金融機関の各種人民元貸付残高は年初に比べ3兆6,323億元増加した。各種預金残高は年初に比べ5兆3,878億元増えた。年間現金投入量は3,262億元、前年に比べ221億元増えた。

 中国経済は次のような問題を抱えている。経済の急成長から過熱へと転じるリスクはなお存在している。価格高騰の圧力が高まっている。構造的矛盾はが依然顕著である。経済成長のパターンは粗放型であり、体制や仕組みが健全でない。

 今年は総量を抑制し、物価を安定させ、構造を調整し、平衡を促進するという指導構想に従って、財政穏健政策と通貨引き締め政策を実施し、経済成長方式の転換を加速し、構造調整を強力に促進し、改革開放を加速して、国民経済の良好かつ急速な発展を実現するよう努力する。

 (国家統計局ウェブサイト 1月24日)