1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

神華集団が韓国への一般輸出を企図 (15/08/26)
2015/9/2
中国【石炭】

 消息筋によると、中国国内市場の軟調や人民元の切り下げを受けて、神華集団も含む中国の一般炭生産企業は輸出市場の開拓を図っている。

 2名の韓国貿易業者によると、神華集団は韓国へ代表団を派遣して貿易業者や発電所を訪問した。情報を提供した韓国貿易業者の一人が8月20日に神華の代表団に接見した。

 「神華は石炭輸出市場への回帰を熱望している」と同貿易業者は述べ、神華は陝西省神東県楡梁炭鉱の5,800キロカロリー、硫黄分0.3%の石炭について80ドル(513元)/トンの輸出税込みFOB価格を提示した。同貿易業者は、神華代表団は韓国の発電所も訪問したと付け加えた。

 同貿易業者によると、韓国の貿易業者は神華の石炭を購入する意思はあるが、韓国の発電所の購入条件は6,080キロカロリー一般炭のCIF価格55ドル/トン以下である。神華のFOB価格が80ドル/トンとすれば、CIF価格は85ドル/トンになり、発電所の希望価格をはるかに上回る。神華にとって韓国への売り込みはなお時間がかかると貿易業者は述べた。

 もう一人の韓国貿易業者によると、神華側は中国政府が現行の3%の輸出税率をさらに引き下げるかもしくは撤廃すれば神華の市場競争力は高くなると説いた。もっとも、同貿易業者は「神華が豪州炭と競争しようとしても、豪州炭の価格がもっと下がるに違いない」と述べた。

 前出の韓国貿易業者は「中国が輸出関税の免除を発表した場合、中国が石炭輸出を進めるというシグナルになる。中国が輸出関税を免除すれば、石炭価格はさらに下落する公算が大きいと思う」と述べた。

 中国は2015年1月から石炭輸出関税を従来の10%から現行の3%に引き下げた。一方、神華と同煤集団は4月に北京で開かれた第13回中国国際石炭大会において、石炭輸出を増やす計画を明らかにしていた。山東省の貿易業者によると、今年4月、神華は韓国及び日本の発電所との間で、石炭輸出について初歩的な交渉を行ったとのことである。
 
 (中国能源網 8月26日)