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中国
【新エネルギー】

太陽光発電発電のコストが石炭火力発電に近づくも系統連系問題が浪費の原因に (15/09/10)
2015/9/16
中国【新エネルギー】

 9月9日、大連で開かれた2015年夏季ダボスフォーラムにおいて、天合光能董事長(会長)兼CEOの高紀凡氏は、太陽光発電のコストは急速に石炭火力発電のそれに近づくことになるが、系統連系問題がクリーン・エネルギーの浪費の原因になっていると表明した。

 高紀凡氏は次のように表明した。過去数年、中国のエコロジーエネルギーは急速に発展したが、これは政府の努力と切り離せない。中国はエコロジー文明の建設を国家発展戦略として位置づけており、しかも長期的な目標を掲げている。2030年頃にはCO2排出をピークにし、それよりも早くピークに達するよう努力することになる。同時に2030年には一次エネルギー消費に占める非化石エネルギーの比率を20%前後にまで引き上げる計画である。太陽光発電など中国の非化石エネルギーのシェアはすでに10%に達し、しかも急速に成長しつつある。政府は毎年、極めて明確な目標を掲げており、2020年には中国のPV設備容量を100GWとする計画である。今年はすでに18GWに達し、その増加幅は世界の3分の1を占める。しかしながら、一部には懸念もある。再生可能エネルギー法、電力価格補助金や運用調整の仕組みはPV産業にとって極めて重要であるが、実施面では問題がある。例えば、ソーラーと風力発電の電力は100%系統連系することが求められているが、実際はそういうわけにはいかず、その大きい部分は浪費され放棄されている。また、ソーラーと風力発電の使用に対する補助金も然るべく実施されておらず、遅延されるケースもある。このことは企業の操業に一定の影響を及ぼし、法律の執行を強化することが望まれる。PVパネルの価格は急速に下がっており、従来のわずか8分の1になっている。それでも石炭火力発電に比べるとコストは高いが、PV発電のコストが石炭火力発電並みになるのもそう遠くはないと予想される。

 (中国経済新聞網 9月10日)