石炭の冬の時代は依然続いている。最新統計によると、上半期の中国石炭産業の赤字企業の比率は80％を超えており、上場石炭企業31社の中で赤字企業は14社を数える。中国の石炭市場は、生産能力過剰と需要の持続的軟調のため、量と価格がともに下がるという苦境に陥っている。

　石炭企業はこうした難題にいかにして対応すべきか。アモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は2015年夏季ダボスフォーラムにおいて、次のように表明した。　短期的に見れば、石炭企業が苦境から脱却するにはコスト引き下げが不可欠である。石炭の生産能力過剰と需要不足のため、減産を進めることが必要であるが、実際にはこの道筋は困難である。一部の炭鉱は事態が悪くなることが明白であるにも関わらず、なおも生産を続けようとする。生産しなければ、キャッシュフローがなくなり、倒産するため、減産しようとする企業はない。減産は短期間では実現不可能であるが、コスト引き下げは可能である。石炭産業は現在最も困難な産業であり、以前と同様に効率を顧みることがなければ、石炭産業の前途は暗い。長期的に見れば、石炭産業は転換を考慮に入れて、新たな成長材料を模索しなければならないが、短期的には今から来年上半期までコスト引き下げを図ることで厳しい冬を乗り切ることも可能になる。

　（中国能源網 9月11日）