石炭不足に起因する電力供給の停止や制限が深刻化しているため、交通部は旧正月及び全人代・政治協商会議の会期中は石炭輸出を一時停止するよう通達した。また、必要ある場合、海外向け輸送力を国内の発電用石炭の緊急輸送に振り向けるとし、中遠集団、中海集団に対し、輸送力を緊急に調達して発電用石炭の輸送に投入するよう求めた。中遠集団もまた海外から11隻、積載重量合計76万トンの船舶を緊急調達し、石炭輸送に当てている。

　なお、交通部は先頃緊急通達を発し、各クラスの交通主管部門と運輸企業に、石炭、食糧、農産物等の重点物資の輸送を重視するよう求めていた。特に、転送を要する石炭は港に到着後直ちに船積みして出港しなければならないとしている。

　当局は、責務を全うせず、上級の指揮に従わずに深刻な影響をもたらした場合は、関係機関の指導部と主管要員の責任を厳しく追及すると強調している。

　報道によると、石炭不足は石炭価格と電力価格にギャップが生じていることに原因がある。石炭供給企業は値上げを望んでいるが、電力企業は受け入れることが出来ない。なぜなら、電力企業は電気料金を値上げすることが出来ず、上昇したコストを消費者に転嫁出来ないからである。

　（中国煤炭資源網 1月26日）