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中国
【石炭】

中国の需要減退で国際石炭価格に大きな痛手 (15/10/08)
2015/10/14
中国【石炭】

 中国の需要減少が第4四半期第1週の一般炭価格を圧迫し、スポット価格指数は8年来の最低にまで下がった。豪州ニューキャッスルと南アRichards Bayの石炭先物価格はいずれも50ドル/トンに下がり、主要石炭先物の先週の決済価格は50ドルを下回った。

 「一般炭価格の下落は中国の工業活動の減退を反映している」とモーガン・スタンレーのアナリストであるTom Price氏は指摘する。モーガン・スタンレーは10月5日、FOB価格の長期予想を11%引き下げて63ドル/トンとした。中国の需要が下がる一方で供給が充足しているからである。年初から現時点までの中国の石炭輸入量は約30%減少した。中国神華と中煤能源も国内生産量を削減している。モーガン・スタンレーの予想では、石炭価格は来年短期的に回復するものの、長期的には横ばい状態が続く。石炭価格の下落に加え、鉄鉱石などその他の原料価格も下落し、そのため、BHPビリトンやリオ・ティントなど大手鉱業企業の株価が大幅に下落することになる。オーストラリア、南アフリカ、コロンビアなど資源輸出国の為替レートも下落して、石炭など資源の過剰傾向が激化する。

 「高度な競争が展開される巨大な一般炭グローバル市場においては、為替レートの変動で優位に立つ業者が生産量を拡大、維持して、市場シェアを保つことになる」とTom Price氏はレポートの中で指摘する。

 また、Tom Price氏によると、油価の下落によって鉱産業者は今年、コストを5〜10%減らすことになる。 

 (新浪財経 10月8日)