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中国
【石炭】

中国が石炭消費総量の厳重な規制を検討 (15/10/28)
2015/11/6
中国【石炭】

 国家能源局煤炭司の李豪峰副司長は10月28日、中国煤炭工業協会主催の2015年国際石炭サミットにおいて、中国は非合理的な石炭消費を断固抑制して石炭消費総量を厳重に規制するとともに、引き続き老朽化生産能力の淘汰を加速して、石炭消費革命を強力に推進すると説明した。

 李豪峰副司長によると、中国は石炭産業の健全で安定的で持続可能な発展を促進するため、次のような措置を採る。

 (1) 石炭を基礎としつつ多元的な発展を進めるという方針を堅持する。石炭のクリーンで効率の高い利用を促進し、石炭と電力の複合経営や石炭・電力の一体的な発展を進めて、石炭供給革命を推進する。

 (2) グリーン・低炭素を指針として、技術、産業、商業モデルのイノベーションを推進し、石炭産業のグレードアップと石炭技術革命を推進する。

 (3) 石炭の市場化改革を深化させ、現代的石炭市場取引システムの整備を急ぎ、石炭価格形成の仕組みを改善する。

 (4) 石炭分野における国際協力と国際交流を推進し、世界の主要産炭国と石炭消費大国との交流と協力をさらに強化する。
 
 中国煤炭工業協会の王顕政会長は今回のサミットにおいて、中国の石炭産業は需要減速期、生産能力過剰並びに在庫調整期、環境制約強化期、構造調整強化期の「4期並行」の発展段階に入っていると述べ、数量、速度、粗放型に依存する石炭産業の発展の道筋は継続困難であり、品質・収益・集約型に依拠する発展モデルに転換しなければならないとした。

 但し、中長期的に見て、石炭を主体エネルギーとする構造は今後も続く。王会長は研究機関の成果を引き、中国の一次エネルギー消費構造における石炭の比率について、現在の66%から、2020年には62%、2030年には55%、2050年には50%前後に下がり、石炭消費のピーク値は45〜48億トンになるとの予想を示した。一次エネルギーに占める石炭の比率は低下するものの、石炭需要総量はなお適度の増加を維持することになる。クリーン・コール技術の普及と産業化に伴い、石炭産業には依然として大きな発展の余地がある。 

 (匯通網 10月28日)