石油業界の消息筋は11月6日、中国の原油先物のリリースが来年に延期される公算であると表明した。株式市場の変動や反腐敗調査の拡大を受けて監督管理機関が最終承認時期を遅らせると予想される。

　中国の原油先物取引は、ブレント原油先物やウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)のグローバル市場における地位に挑戦するものであり、これまで10月のリリースが予想されていたが、ハイレベルの消息筋3名は、原油先物が2016年第1四半期以前にリリースされる可能性は低いと表明した。

　原油先物は中国の中央銀行、税関並びに外国為替監督管理機関から承認を得ているが、最後の関門として中国証券監督管理委員会が残っている。しかし、今年夏の中国の株式市場の暴落が中国の金融変動への対応能力に対する懸念に火を着けた。

　上海国際エネルギー取引センターの消息筋によると、同センターは今年末までに中国証券監督管理委員会の承認を得て、2016年に原油先物取引を開始するよう希望しているが、反腐敗調査が中国証券監督管理委員会など金融監督機関にも拡大し、通常の作業の流れに予想外の障害が生じている。

　（中国経済網 11月6日）