税関総署が11月12日に発表した情報によると、中国各地の税関は税関総署密輸取締局の統一指揮の下に、長期的にベトナム炭の密輸入を行っていた4つの犯罪グループを検挙した。現場で密輸石炭3万トンを押収し、容疑者23名を逮捕した。今回摘発した密輸事件は金額にしてほぼ50億元になる。年に入ってから税関密輸取締当局が摘発した案件の中で金額、課税額とも最大になる。

　ベトナム炭は広西自治区防城港地区から輸入され、広東省や浙江省等に販売されているが、通関申告を行った輸入量は実際の輸入量をはるかに下回っていることが捜査から分かった。

　海口税関は専門捜査チームを設けて内偵を行い、4人の密輸犯の首謀者を特定して、広西自治区防城港や海南省海口等のベトナム炭密輸ネットワークを徐々に解明した。

　9月23日夜、税関総署密輸取締局の統一指揮の下に、南寧税関、海口税関、湛江税関が広西自治区並びに海南省の公安庁と連合行動指揮部を設け、防城港、広東省湛江、海南省海口並びに澄邁等で一斉検挙を展開、主犯の呉某を初め容疑者23名を逮捕し、物証数十万点を押収した。

　密輸団はベトナムで石炭を調達し、ベトナム船籍の貨物船で防港市の企沙や白龍海域に運んでいた。密輸団は税関等の監督を逃れ、密輸した石炭を中国国内の船に移してから、税関を設けていない港に陸揚げし、海南、広東、浙江等に販売していた。

　4つの密輸団が2013年以降に防城地区から密輸入したベトナム炭は約561万トン、金額にして約48.57億元になり、4.91億元の関税を逃れていた。密輸に関係した企業は20社余り、人員は150人余りに上り、現在なお取り調べが進められている。

　（新華網 11月16日）