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【石油・天然ガス】

中国の天然ガス価格の市場化が加速へ (15/11/20)
2015/11/21
中国【石油・天然ガス】

 国家発展改革委員会は11月18日に通達を発し、11月20日より非民生用天然ガスシティゲート価格の引き下げを決定するとともに、非民生用ガスを速やかに上海天然ガス取引センターに組み入れるよう求め、需給双方が価格政策の許容範囲内において公開取引によって具体的な価格を形成するようにすべきであるとした。そして、2〜3年かけて非民生用天然ガスの公開・透明の取引を全面的に実現するよう努めるとした。

 取材に応じた市場関係者の多くは、需給双方が具体的なシティゲート価格を協議の上で確定することは、価格統制がより一層緩和され、価格の弾力性が増し、天然ガス価格の市場化プロセスが加速されることを意味すると指摘した。

 《標準天然ガス》の劉洋執行編集長によると、今年初頭以来、オンシーズンでも天然ガス消費は鈍く、伸び率は過去2年間の高い伸び率に比べ大きく下がっている。価格引き下げによって天然ガスの経済性が改めて喚起されると、天然ガス消費の伸びも力づくことになる。

 今回の改革では、非民生用ガス価格の市場化の程度も引き上げられる。非民生用天然ガスに適用されている現行の最高シティゲート価格制は基準シティゲート価格制に改められることになる。需給双方はこの基準価格をベースに上限20%、下限なしの範囲で具体的なシティゲート価格を協議の上で確定することになる。

 天然ガス価格改革は全面的市場化が最終目標であり、取引市場の建設はこの目標の実現に向けた重要な施策になる。上海天然ガス取引センターの関係幹部によると、同センターは運営開始から4ヵ月を経てすでに準備万端整えている。センターの取引ルール、技術システム、管理制度等など運営は良好であり、価格統制緩和後の取引量の大幅な増加に対応する準備は出来ている。

 (新華社 11月20日)