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中国
【石油・天然ガス】

価格引き下げは天然ガス市場の拡大に有効 (15/11/23)
2015/11/23
中国【石油・天然ガス】

 国家発展改革委員会は天然ガス価格を引き下げ、非民生用天然ガスのシティゲート価格は1m3当たり0.7元下がった。発展改革委員会の関係幹部によると、政府管理価格が適用される非民生天然ガスを600億m3余りとして試算すると、工業、発電、集中熱供給、タクシー、商業、サービス業等の企業の負担は430億元以上軽減される。

 中国能源網首席情報官の韓暁平氏は今回の天然ガス価格引き下げの効果に関して、次のように表明した。

 ただ単に非民生用天然ガスが値下げられたわけではない。現行の最高シティゲート価格管理は基準シティゲート価格管理に改められ、需給双方はこの基準価格をベースに上限20%、下限なしの範囲で具体的なシティゲート価格を協議の上で確定出来るようになる。つまり、天然ガス価格は市場化に向かっている。

 今年4月と5月には天然ガス消費に初めて前年割れが発生し、今年上半期の伸び率はわずか1.1%に止まった。一方、大量の輸入天然ガスが続々と入っており、企業経営に極めて大きな圧力になっている。そのため、企業は市場の拡張を望んでいる。

 天然ガスは一種のクリーン・エネルギーであり、その値下げによって多くの事業を喚起することになれば、天然ガスの普及に有効に働く。

 天然ガスの市場化推進の呼び声はますます大きくなっている。天然ガス価格の市場化が真の意味で実現すると、より多くの市場プレイヤーが競争に参加するようになる。しかも、競争を通して価格はさらに合理的なものになるとともに、より多くの需要家が石炭の代わりにクリーン・エネルギーを使用するようになる。エネルギー構造の転換は多くの国が経て来た道であり、中国も現在エネルギー構造の高速転換期に入りつつある。環境に対する要求の高まりや都市化プロセスの加速により、中国のクリーン・エネルギー需要はますます大きくなる。熱力などの一部のエネルギーは再生可能エネルギーでは代替出来ない。そのため、天然ガスをもっと発展させることが必要だ。天然ガスは最も優れた方式であるが、価格が高いためこれまで市場を広げることが出来なかった。しかし、天然ガス価格が大幅に下がると、市場が急速に開かれることになる。

 (中国能源網 11月23日)