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【石炭】

石炭消費総量を規制し石炭消費の比重を引き下げよ 中国気候変動事務特別代表 (15/12/28)
2016/1/6
中国【石炭】

 中国気候変動事務特別代表の解振華国家発展改革委員会副主任は12月25日、中国省エネ協会主催の「2015年中国省エネ・低炭素発展フォーラム」において、石炭消費総量を規制して石炭消費の比重を引き下げ、スモッグの深刻な地区と都市で石炭消費のマイナス成長を実現すると表明した。また、重点都市では高汚染の低品質石炭の使用を制限し、クリーン・コールとクリーン・エネルギーの使用を広げるとした。

 解振華氏は次のように表明した。中国は2030年頃をCO2排出のピークとしつつ、ピークの早期到来に努める。2030年には炭素排出強度を2005年比で60〜65%引き下げ、非化石エネルギーの比率を20%前後に高める。こうした一連の目標によって今後15年間における省エネとエネルギー効率向上に対して明確な要件が提示され、国は対策をさらに強化するよう求められる。

 第1に産業構造調整を加速し、構造的な省エネを推進する。産業政策と事業管理の強化、省エネと環境保護基準の引き上げ、新規事業のエネルギー評価の厳格化などで不合理なエネルギー消費を根源から規制する。老朽化生産能力の撤去に力を入れ、過剰生産能力や排出の高い産業の急成長を抑える。鉄鋼、セメント、電解アルミ、板ガラス等の過剰生産能力を厳重に規制する一方、第三次産業と戦略的新興産業の発展に力を入れ、省エネ・環境保護産業を発展させる。

 第2に、工業、建築、交通及び公共機関の省エネに重点的に取り組む。石炭火力発電所、石炭焚ボイラーや電力系統の省エネ、建築省エネ、グリーン照明等の省エネ改修プロジェクトを実施する。省エネの技術と設備の産業化実証、契約型エネルギー管理、省エネ製品恵民プロジェクト、キャパシティ・ビルディングなど重点省エネプロジェクトを実施する。

 第3にエネルギー消費構造の最適化を急ぐ。石炭消費目標管理を実施し、石炭消費総量を厳重に規制し、石炭消費の比重を引き下げる。スモッグの深刻な地区と都市で石炭消費のマイナス成長を実現する。新規の石炭多消費事業に対しては石炭消費の等量または減量代替を適用する。クリーン・コールの利用を推進し、選炭率を高める。重点都市では高汚染で低品質の石炭の使用を制限し、クリーン・コールとクリーン・エネルギーの使用を広げる。同時に天然ガス供給を増やし、天然ガス使用の最適化を進め、新規天然ガスについては民生用とともに石炭代替を優先する。非化石エネルギーの発展に力を入れ、新規建設の住宅や公共事業についてはソーラー集中熱供給の設置を奨励する。

 (中国煤炭資源網 12月28日)