1. HOME
  2. 中国 【エネルギー全般・政治経済】

中国
【エネルギー全般・政治経済】

発展改革委員会が融資規模を拡大して生産能力の「走出去」をサポート (16/01/12)
2016/1/20
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家発展改革委員会が開いたマクロ経済運行データ発表会において、李朴民発展改革委員会秘書長は、中央政府が2015年以来生産能力と設備製造をめぐる国際協力の部署を全面的に進め、鉄道、原子力発電、鉄鋼等の重点産業の「走出去」(対外進出)が著しくペースアップしていると表明した。

 李朴民秘書長は、国家発展改革委員会は関係政府部門とともに次の3つの面で一連の作業を展開していると述べた。

 (1) 作業の仕組みの健全化
 関係部門及び地方政府と協力して生産能力をめぐる多国間協力の仕組みを確立し、中央企業、民営企業、業界団体が共同で「走出去」を推進する作業の仕組みを形成している。例えば、国家発展改革委員会は河北、江西、湖北、安徽、雲南、甘粛、山東の7つの省とそれぞれ協同の仕組みを確立して、企業の「走出去」と生産能力をめぐる協力を共同で支援している。

 (2) 資金支援と政策支援の拡大
 生産能力をめぐる国際協力に対し、種々のチャンネルからの資金支援を強化し、外貨準備を運用するチャンネルを広げ、対外援助優遇融資事業と優遇輸出買主与信事業への融資規模と使用範囲を拡大し、商業融資の障害を除き、財政資金の誘導作用を発揮している。また、輸出信用保険の対象範囲の面でも支援政策を拡大している。

 (3) サービスと保障の完備
 情報サービスを絶えず強化し、標準の国際化をスピードアップして、一連の標準化協力協議に調印した。また、人材育成も強化している。

 李朴民秘書長によると、特に鉄道、原子力発電、鉄鋼など重点産業の優越生産能力の「走出去」が著しくスピードアップしている。最初に打開を遂げたのは鉄道の「走出去」であり、2015年10月に中国とインドネシアの企業はジャカルタ−バンドン高速鉄道事業協力協定に調印し、高速鉄道の「走出去」において歴史的なブレークスルーを遂げた。12月には中国−ラオス鉄道と中国−タイ鉄道が着工され、周辺国とのインフラの相互連系でも重大な進展を見た。

 原子力発電の「走出去」も重大な歩みを踏み出した。パキスタンのカラチ原子力発電所2号炉が無事着工され、華龍一号原子力発電技術の輸出を初めて実現した。中広核は英国と、中核はアルゼンチンとそれぞれ協力協議に調印し、原子力発電事業の投資と建設を共同で進めることになった。

 鉄鋼、非鉄金属、建材など重点産業の優越生産能力の大規模な海外移転も着実に進み、国内における産業構造調整の余地が広がっている。

 海外投資、対外建設請負事業、設備輸出も急速な成長を実現している。

 「次の一手としては生産能力と設備製造をめぐる国際協力を対外経済工作の重点中の重点として推進する。基盤を整え、適正に取り組みを進め、設備、生産能力、技術、標準、マネジメント、資本の面で世界各国と全面的に実務協力を推進するよう図る」と李朴民秘書長は述べた。

 (中国網 1月12日)