米国の採炭業は近年フリーフォール状態に陥っており、市場価格は大幅に下落している。
　
　アナリストの多くは、天然ガス価格の下落と環境基準が原因であると指摘しているが、Rhodium Group研究センターが発表したレポートによると、その真の原因は中国の石炭需要の低下にある。

　同レポートが掲げている資料によると、米国石炭企業4社（Peabody Energy・Arch Coal・Cloud Peak Energy・Alpha Natural Resources)の2011年の時価総額は340億ドルであったが、今はたった1.5億ドルしかない。しかも中規模企業数十社は破産を宣告した。

　米国の専門家は、このような状況を招いた主要な原因は中国の石炭需要の低下であると見ている。

　中国経済は史上例を見ないスピードで10年連続の成長を実現、そのため中国は大量のエネルギーを必要とし、石炭輸入によって一次エネルギー需要を賄った。

　しかし、2015年には中国経済の成長率は7％に下がった。経済分野の変化は中国の需要にも影響し、そのため米国の石炭産業は壊滅的な打撃を被った。また、石炭によって電力を生産する方式も少なくなり、延いては石炭生産量も減少することになった。中国経済の構造変化は避けられないものであり、米国の石炭産業の未来も左右される。

　（新浪財経 3月1日）