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中国
【石炭】

中国神華が2015年57%の減益も今年は減産せず石炭生産量を維持 (16/03/28)
2016/3/28
中国【石炭】

 中国神華が3月25日に発表した2015年年次報告によると、同社の昨年の営業収入は1,770.69億元、前年比30%の減収になり、純利益は161.44億元、前年比56.9%の減益になった。

 神華は中央政府直轄の重要基幹国有企業であり、中国最大の石炭企業である。神華は電力、鉄道、港湾等の分野でも幅広く事業を展開しているため、昨年の業績は大きく下がったものの、同社の純利益は上場石炭企業の中で群を抜いている。一方、神華と同じく中央企業である中煤能源の業績は、2014年の黒字から2015年には赤字に転落した。

 中国神華の2015年の業績悪化の原因について、張玉卓董事長(会長)は、世界経済の低迷、国内経済の伸び率の鈍化、石炭市場の供給過剰、石炭価格の持続的下落を挙げ、また、電力需要の伸び率の低下と電力供給能力の充足により火力発電部門の経営圧力が拡大したとしている。

 石炭産業の不況にも関わらず、神華は中煤能源とは異なり、大幅な減産は考えていない。神華は今回の年次報告の中で、2016年の商品炭生産目標を2.8億トンにするとしているが、これは2015年の実際の生産量2.809億トンと同じ水準である。

 一方、中煤能源は年次報告の中で、2016年の自社産商品炭生産量の目標を2015年の実際の生産量9,547万トンよりも低い8,000万トンにすることを明らかにしている。

 (中国経済網 3月28日)