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【エネルギー全般・政治経済】

山西省が石炭供給側改革を推進 石炭大省から電力大省へ邁進 (16/03/29)
2016/3/29
中国【エネルギー全般・政治経済】

 山西省は「晋電外送」(山西省からの対外送電)戦略の実施に伴い、石炭の供給側改革の推進に努めているところである。過剰生産能力の削減を進めるとともに、電力設備の設置を加速させている。今年2月末時点で山西省の発電設備容量は全国第8位に上昇し、山西省は石炭大省から電力大省に邁進しつつある。

 昨年11月末時点の山西省の石炭総生産能力は14億6,100万トンに上っているが、その中の4〜5億トンは過剰生産能力に当たる。石炭価格の下落に伴い、生産能力の過剰がもたらす矛盾はますます激化している。山西省の石炭産業は産業全体が赤字状態に陥っており、石炭企業の負債率は高止まりし、企業の生き残りは極めて大きい圧力に直面している。

 一方、それとは対照的に、山西省の主要火力発電企業は全体的に黒字への転換を実現した。その結果、山西省の石炭供給側改革がより一層推進され、石炭の過剰生産能力の解消が進み、石炭と電力の複合経営が強力に推進されて、石炭輸送から送電への転換が進んでいる。

 近年、山西省の電力設備は比較的速いペースで拡大している。山西省電力公司の担当者によると、今年末時点で山西省の発電設備容量は7,015万kWに達し、全国第8位に上昇した。さらに第13次5ヵ年計画期末には山西省の発電設備容量は約1億kWに達し、対外送電能力も大幅に向上する。

 山西省ではすでに9件の特高圧(UHV)送電事業が着工済みであり、2017年には山西省に4本の特高圧送電ルートが形成されて、送電能力は4,580万kWに達する。2017年になると山西電網には、華中電網、北京・天津・唐山電網、山東電網及び華東電網への送電ルートが完成し、山西、陝西、内蒙古西部等の石炭・電力基地からの対外送電のニーズを賄う。

 山西省は今年から送配電以外の競争的プロセスの電力価格を徐々に自由化する。また、省内の電力直接取引の仕組みを速やかに完備するとともに、広域電力直接取引実験を展開する。さらに電力取引機関の運営を規範化し、公平・公正・公開の電力市場取引を組織化する。

 (新華網 3月29日)