中国は2015年、ドイツを抜いてロシア原油の最大の買い手になり、ロシア原油の輸入量は中国にとって最大の輸入先であるサウジアラビアからの輸入量に迫っている。

　近年、中露間のエネルギー協力関係は絶えず深まっている。中露天然ガスパイプライン東線は昨年6月着工し、2018年末には天然ガス供給を開始する見通しである。東線の開通によって中国は年間最高380億m3の天然ガスを輸入して東部地区のエネルギーの逼迫を大幅に緩和する。

　中国とロシアの石油・天然ガス協力は、エネルギー貿易に止まらず、上流の探査、下流の石油化学や加工等の分野でも絶えず拡張している。ロシアは中国企業の投資を呼び込むことに積極的であり、整ったエネルギー協力構造を形成しつつある。上流分野では、中国が高度に参加していヤマルLNG事業が順調に進展している。ヤマルLNG事業基地の天然ガス確認原始埋蔵量は9,000億m3を超えており、2019年に全面稼働するとLNG年産1,650万トンが見込まれる。また、下流分野では中露合弁の天津石油化学事業が2020年までに完成、稼働する見通しであり、ロシアは将来、海運によって毎年910万トンの原油を天津製油所へ供給することになる。

　（中国能源網 5月30日）