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【石油・天然ガス】

中露がロシア極東における天然ガス共同事業の可能性について検討 (16/06/23)
2016/6/23
中国【石油・天然ガス】

 ロシアのシブール社(Sibur)のDmitry Konov会長は新華社の取材に対し、ロシアのエネルギー企業は東方に目を向けているところであり、ロシア東部の生産能力を拡大して中国へのエネルギー供給量を増やすことになると表明した。Konov会長は次のように述べた。

 近年、中露両国の指導者の推進の下で、双方は一連の協力事業を展開している。ロシア東部のエネルギーの開発と利用においては、事業協力はもとより、政治的次元から見ても、中露の協力は欠かすことの出来ない重要な側面になる。

 近年、ロシアは東部地区で多数の新規油ガス田を開発しており、ロシアの天然ガス企業は相次いで東方に目を向けているところである。シブールはロシア最大の天然ガス加工及び石油化学製品企業であり、東部の広大な発展の展望を視野に入れている。アジアは世界の石油化学製品の主要消費市場になる。

 既存の中露エネルギー協力事業には、Gazpromと中国石油天然ガス集団(CNPC)が契約に調印した超大型事業や、シブールと中国石油化工(SINOPEC)の協力事業がある。こうした事業はいずれも順調に進んでいる。

 シブールとSINOPECは2013年、ロシアのクラスノヤルスクに合弁ゴム企業を設けたが、これも順調に進展しており、中国との協力には満足している。同社はアジアの消費需要に応じて生産方針を速やかに調整し、ニトリルゴムの輸出を増やした。中国ではニトリルゴムの販売量は2015年に17%増えた。

 シブールとSINOPECは2014年、上海に合弁でニトリルゴム生産工場を建設することで合意したが、同事業の設計案はすでに完成し、中国側の承認を待っているところである。今年末には承認手続きを完了する見通しである。同事業はSINOPECが株式の74.9%、シブールが25.1%を保有する。

 シブールとSINOPECは2015年9月、戦略協力枠組協定に調印し、12月にはSINOPECが戦略投資家として、シブールの株式の10%を取得した。

 シブールとSINOPECは、今後の計画については、ロシア極東地区のアムール天然ガス化学工場をめぐる協力の可能性について検討を進めている。
 
 シブールはロシア最大の天然ガス加工及び石油化学製品企業であり、世界60ヵ国余りに、エネルギー、自動車、建築や小売など様々な業種で1,500以上の顧客を擁している。2012年6月時点で、シブールはロシアで27ヵ所の生産拠点を独自に運営し、従業員数は3万人を超える。

 (新華網 6月23日)