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【石炭】

佳境に入る中国の石炭脱生産能力 (16/06/30)
2016/6/30
中国【石炭】

 今年に入って以来、中国の石炭市場には脱生産能力の顕著な効果が現れている。業界関係者によると、第3四半期には石炭の脱生産能力は重要な段階に進み、難度が高く、任務は重くなり、時間がかかると予想される。

 卓創資訊のアナリストである劉冬娜氏によると、今年に入って以来、中国の石炭市場は政府主導の供給側構造改革段階に入り、上半期の市況を見る限り、その効果ははるかに予想を超え、各主要産炭地は第1四半期の「脱在庫」プロセスを順調に達成した。第2四半期の減産は基本的に全て実施に移され、石炭価格に対する強い支えになっている。第3四半期は脱生産能力の鍵になる段階に進み、難度が高く、任務は重くなり、時間がかかると予想される。

 「工業情報化部、国家発展改革委員会、能源局及び炭鉱安全監察局が連名で通達した《鉄鋼・石炭産業老朽化生産能力専門淘汰行動実施方案の通達》は老朽化生産能力淘汰目標の拠り所になる」と劉冬娜氏は述べ、「2011年末から2015年までは、中国の石炭価格は一直線に下落し、石炭産業の経営は全体的に弱体化、低迷している。多くの炭種で価格は50%以上下がった。石炭産業の赤字企業の比率は90%以上に達する。企業経営は困難を極め、供給過剰ギャップが突出している。この間、生産制限や減産活動はあったものの、多くは中小型炭鉱が主であり、大手国有企業の炭鉱の多くは通常の生産を維持し、減産効果は顕著ではなかった」と指摘する。今年、中央政府の複数の省庁が石炭産業を脱生産能力の主要対象の一つとして位置づけ、深淵な泥沼に陥っていた多数の石炭企業もこれに呼応、特に国有企業の炭鉱の協力を得るとともに、監督管理部門の厳正な監督管理も加わって、脱生産能力が強化され、闇雲な生産は抑えられている。

 「積極的な政策誘導の下で今年は石炭産業の発展理念にも著しい変化が生じる。各炭鉱は基本的に生産量査定政策を履行し、在庫を厳重かつ理性的に抑制している。統計によると、4月以降、主要産炭区の生産量には著しい低下が出現している。5月期の全国の一定規模以上の石炭企業による生産量は前年同月比で15.5%下がった。1〜5月の累計生産量は8.4%下がった。こうした影響を受けて、原料炭と一般炭の市況は良好であり、上半期は安定する中でも好転する傾向を呈している。特に一般炭は夏のピークの到来に伴って、第3四半期の価格にはなお上昇の余地がある。供給側改革は効果は無視できない」と劉冬娜氏は述べた。

 (中国煤炭網 6月30日)