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【石油・天然ガス】

7月の中国の原油輸入単価が年内最高に 石油製品輸出は堅調を維持 (16/08/09)
2016/8/9
中国【石油・天然ガス】

 税関総署が8月8日に発表した統計によると、中国の7月の原油輸入は3,107万トン、輸入額は699.9億元であった。これまでの国際油価上昇の影響で中国の原油輸入単価は5ヵ月連続で上昇し、7月には年内最高を記録した。一方、中国の石油製品輸出は引き続き増加している。

 今年1〜7月の中国の原油輸入は2億1,760万トン、輸入額は4,030.2億元であり、輸入量は前年同期比12.1%増加し、輸入額は21.1%下がった。

 今年に入ってから、中国の原油輸入は高い水準を維持し、2月期以降、月間輸入量は3,000万トン以上を維持している。しかしながら、2月中旬から国際油価は徐々に反発を示し、中国の原油輸入コストも次第に高くなっている。7月期の原油輸入単価は改めて年内最高を記録した。

 税関総署が発表した統計をもとに試算すると、7月の中国の原油輸入平均単価は約2,252.7元/トンであり、6月に比べ7.6%上昇し、今年2月の年内最低水準に比べると48.3%上昇した。

 国際油価は今年年初に十数年来の低い水準に下がったが、その後反発が続き、6月8日にはブレント価格は年内最高の52.1ドル/バレルを記録し、年初の最低水準から88.3%上昇、ニューヨーク価格は51.23ドル/バレル、93%の上昇になった。この影響で中国の原油輸入コストの上昇が続いている。

 もっとも1バレル50ドルの大台に乗って以降は、国際油価は上昇力に乏しく、7月に入ると、英国のEU離脱や米国のシェールオイル生産再開等の影響で、国際油価は下落を開始し、ニューヨーク原油価格は一度は40ドルの大台を割った。

 7月には国際油価が改めて下落を開始していたが、7月に到着する原油の実際の調達時期は概ね油価が高かった5〜6月であり、調達価格も高くなる。もっとも、7〜8月に国際油価が著しく下落しているため、中国の今後の原油調達コストは下がるに違いないと専門家は予測する。

 原油輸入の堅調が続く中、今年に入ってから中国の石油製品輸出量も急増傾向を示している。税関総署の統計によると、7月の中国の石油製品輸出は457万トン、輸出額は122.7億元に上り、今年1〜7月の石油製品輸出量は2,603万トン、前年同期比46.3%増加し、輸出額は636.2億元で、3%の増加になった。

 (新華網  8月9日)