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三峡集団が米電力大手デュークエナジーの在ブラジル資産を12億ドルで買収 (16/10/11)
2016/10/11
中国【電力】

 外電によると、米国の大手電力企業Duke Energyは10月10日、同社が保有するブラジル所在の資産を中国三峡集団に12億ドルで売却することに同意したと発表した。売却によって得た資金は債務の返済に充てる。

 Duke Energyのブラジルにおける発電設備容量は2,090MWに達している。同社はサンパウロ州パラナ川に2,057MWに上る水力発電所8基を有し、サンパウロ州北部のSapucai Mirim 川にも16.5MWの小型水力発電所を2基保有している。

 ブラジル経済の悪化により、Duke Energyの事業収益は当初の予想の65%に止まると予想され、そのため同社は現地資産の売却を模索し始めた。同社は2016年にラテンアメリカの水力発電事業から撤退する計画である。

 一方、世界最大の水力発電企業である三峡集団はブラジル経済の衰退にも関わらず、同市場を有望視している。三峡集団の海外投資においてブラジルは一貫して重点市場であった。三峡集団の林初学副総経理(副社長)によると、ブラジル経済には短期的に停滞や低下が生じているが、ブラジル経済は全体的にリスク抵抗能力が高く、長期的には発展の前途有望である。

 三峡集団は2013年に三峡ブラジル公司を設立して、ポルトガル電力やブラジル電力と協力を進めてきた。今年1月時点で三峡集団がブラジルに投資した水力発電事業は7件、風力発電事業は11件に上る。中でも約37億ドルで落札した500万kWのイーリアとジュピア水力発電所の30年間の経営権は、三峡集団にとって最大の海外M&A案件になる。三峡集団の業務はブラジル10ヵ州に分布し、三峡集団はブラジル第2の民営発電企業になる。

 (中国能源網 10月11日)