国家発展改革委員会は10月12日、天然ガスパイプラインタリフの仕組みを改革し、「容認コストに合理的な収益を加算する」ことを原則として、タリフを改訂すると発表した。

　発展改革委員会は《天然ガスパイプライン運輸価格管理弁法（試行》並びに《天然ガスパイプライン運輸価格決定のコスト監査弁法（試行）》を通達した。

　改革後の主な変更部分は次のようになる。

　(1) 価格決定方法の変更
　従来の建設事業財務評価原理を応用してパイプライン運輸価格を管理する価格決定方式から　「容認コストに合理的な収益を加算する」との原則に従って価格を決定する方式に改める。容認コストを査定した上で、パイプライン運輸企業の容認収益に対し監督管理を行うことで、年度容認総収入を確定し、延いてはパイプライン運輸価格を査定する。

　(2) 監督管理対象の変更
　各パイプラインを監督管理の対象にそれぞれのタリフを決定する従来の方法は止め、パイプライン運輸企業を価格監督管理の対象にするよう改めて、企業別に価格を決定する。

　(3) 価格公表方式の変更
　国が具体的な価格水準を公示する従来の方法から、国家査定パイプライン運輸価格率に改め、企業はガス注入口から出口までの具体的な価格を試算して公表する。

　パイプラインタリフの仕組み改革後は、天然ガスパイプライン運輸業務は独立採算を行い、コストを綿密に試算するとともにコスト情報を公開するよう求められる。パイプライン企業はコスト情報を進んで公開するよう求められ、社会監督を強化することになる。価格所管部門はコスト査定の結論を公表し、価格監督管理の科学性、合理性と透明度を高める。

　発展改革委員会の関係幹部によると、上掲の2件の弁法の実施は、自然独占プロセスの価格監督管理の精細化、制度化に向けて実質的な歩みを進めるものであり、民間資本が積極的にパイプライン建設に投資するよう喚起する上で有効である。また、第三者のパイプラインへの公開参入を実施して、天然ガス価格の市場化に向けた改革を推進する上でも基礎を固めるものになる。

　（新華社 10月12日）