1. HOME
  2. 中国 【電力】

中国
【電力】

四川省が第13次5ヵ年計画期に5万kW以下の小型水力発電事業を停止 (16/10/14)
2016/10/14
中国【電力】

 四川省は先般《水力発電建設管理のさらなる強化と規範化に関する意見》を通達し、中小型水力発電事業の許認可と開発を厳重に規制することにした。

 近年、四川省の水力発電開発は急速に発展し、第12次5ヵ年計画期に新規建設された水力発電設備は3,689万kW、2015年末時点の省全体の水力発電設備は6,759万kW、年間発電量は2,640億kWhに達し、「西電東送」を基本的に形成している。しかし、その一方で、四川省の電力需要の伸びの鈍化や対外送電ルートの建設の遅れにより、水力発電の系統連系のギャップが日増しに突出するようになった。

 今回の意見書は、四川省のエネルギー発展の新たな情勢に対応するものである。「水力発電を主とする」エネルギー開発の方針は引き続き堅持し、全省の水力発電資源開発を科学的に秩序立って進め、金沙江、雅礱江、大渡河の国家水力発電基地の建設を重点的に進めつつ、電源構造の最適化に注力し、水力発電建設過程に対する管理を強化する。

 第1に、河川計画の許認可権限を強化する。主要河川の水力発電計画は国家発展改革委員会と国家能源局が許認可を行い、それ以外の河川の水力発電計画は省の発展改革委員会と能源局が許認可を行うが、省クラスの河川計画の許認可を暫時停止し、第13次5ヵ年計画期においては国が管理する主要河川を除いて、省内のその他の河川の水力発電計画の許認可を停止する。また、河川水力発電計画を策定していない水力発電事業や計画に適合しない水力発電事業については建設を許可してはならない。

 第2に、水力発電事業の許認可を厳重に規制する。第13次5ヵ年計画期は、季節的調節能力かそれ以上の調節能力を備える中型ダム発電所(5〜30万kW)及び水運を主とする水運・水力発電事業を除いて、中型水力発電事業の許認可を停止する。また、小型発電事業(5万kW以下)についても、水運を主とする事業を除いて、全面的に停止する。

 第3に、環境保護を強化する。グリーン水力発電管理制度、電力網運用と生態の協調管理制度の確立を検討し、水力発電強度が大きい開発済み河川流域と生産機能が損害を受けている流域について、生態系の修復を速やかに進める。

 (四川在線 10月14日)