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【電力】

山西省が電力供給側構造改革を推進 石炭電力基地としての優位を発揮 (16/10/24)
2016/10/24
中国【電力】

 電力は山西省の基幹産業である。山西省は先般《電力供給側構造改革実施意見》を通達した。同意見は、電力供給側構造改革を山西省の供給側構造改革の重要な一環として位置づけ、当面の経済下振れ圧力の緩和、安定成長、構造調整、後継産業の育成にとって重要な意義を備えるとしている。

 山西省の電力事業には、需要が不足している、電力コストが高い、末端エネルギー消費に占める電力の比率が低い、系統の運転効率が全体的に低いなどの問題があり、電力供給側構造改革を徹底し、供給効率を高め、需要の変化に対するサプライサイドの適応性を増強し、電力の現地での消化を促進して需給ギャップを解決することが求められる。

 中国政府の《エネルギー発展戦略行動計画(2014〜2020年)》は全国に1000万kW級大型石炭電力基地9ヵ所を部署したが、うち晋北、晋中、晋東の3ヵ所を山西省が占める。山西省は全国の電力体制総合改革実験省として、先頭に立って改革を実践し、自省の電力事業をめぐる問題を解決するとともに、全国にもノウハウを広げ、電力供給側構造改革を通して、山西の石炭電力基地の優位を発揮しなければならない。

 山西省が石炭電力基地としての優位を発揮するには、全国的な電力の生産能力過剰や需要不足という新たな情勢に能動的に適応し、電力の供給側と需要側を総合的に計画し、電力事業の発展の重心を規模拡大からシステムの最適化や効率向上に転換し、技術革新を推進し、老朽化生産能力を淘汰し、発電、送電、電力使用の3つの面から、電力供給コストを引き下げ、もって山西省の電力分野の競争力を高めなければならない。

 また、電力の産業構造を最適化し、晋北、晋中、晋東の3大国家級石炭火力発電対外送電基地の建設を加速し、大容量、高パラメータ、超臨界、超々臨界の石炭火力発電設備の計画配置を科学的に進める。電力の市場化モデルを革新し、整然とした競争が展開される整った電力市場化体系を構築する。電力市場の育成と拡張を進め、対外送電の範囲を広げる。省間に跨る電力取引を推進する。電力技術の進歩と交流・協力を促進する。キーテクノロジーの革新を推進し、一連の独自技術で他に先駆けてブレークスルーを実現する。電力に対する監督管理を完備し、電力供給のサービス能力と水準を高める。

 政府関係部門は電力供給側構造改革に重点を置き、電力使用コストの引き下げを目標とし、市場を指針として、イノベーション主導、グリーンと安全、科学的監督管理の原則を堅持し、複数の措置を並行して進め、「電力への転換」を広げ、電力供給の安全、高信頼、高効率、クリーン、廉価、利便によって全省の経済の着実な好転と発展モデルの転換を強力にサポートしなければならない。

 (山西新聞網 10月24日)