今年は石炭脱生産能力の最初の年になる。脱生産能力の効果は極めて顕著であるが、6月以降、石炭供給がタイトになり、石炭価格の上昇が続いている。

　そのため、発展改革委員会等の部門は9月末、《一部先進生産能力の適度な増産と今年冬から来年春の石炭安定供給の確保に関する通達》を示達して、安全・高効率・先進生産能力による適正な増産を打ち出した。増産期限は今年10月1日から12月31日とした。

　しかし、その後、冬季用石炭がピークに入ったが、石炭の供給は需要に追い付かず、石炭価格の持続的上昇を招いた。

　11月9日、発展改革委員会の許昆林副秘書長は次のように表明した。発展改革委員会は先進生産能力の増産期限を来年春の暖房シーズン終了まで延長することを検討しており、関係文書も近日中に通達される。今後、関係政府部門は需給動向の変化に基づき、先進生産能力の増産の長期的な仕組みを確立するよう検討している。

　最近、石炭価格が急速に上昇しているが、このことは脱生産能力がすでに実現していることを示しているわけでは決してない。石炭脱生産能力の決心は動揺することはない。石炭価格の上昇は段階的な需要の変化に起因するものである。

　政府は昨年末、2020年までの石炭産業の脱生産能力5億トン、減量再編5億トンを打ち出した。9月末時点で完了した脱生産能力は2億トン、通年目標の80％を達成し、市場の予想を上回った。

　工業情報化部のデータによると、11月末には全国2.5億トンの脱生産能力任務も達成される。

　つまり、来年からの4年間で退出又は再編しなければならない石炭生産能力は7.5億トンに上るということである。

　なお、複数の業界関係者は「石炭脱生産能力は幕が開いたばかりであり、来年からの4年間の脱生産能力に対する圧力は依然巨大だ」と表明した。発展改革委員会も来年の具体的な脱生産能力目標を策定中とのことである。

　（中国煤炭資源網 11月14日）