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【石炭】

中国石炭・電力大手4社が石炭長期契約で妥結 「定量・定価」モデルによって石炭と電力の角逐を収束 (16/11/11)
2016/11/11
中国【石炭】

 石炭脱生産能力を背景に、石炭価格の安定を図るため、発電用石炭長期契約は今後「定量・定価」モデルによって進められる見通しである。

 発展改革委員会が石炭価格の抑制に乗り出す中、11月9日、神華、中煤、華電及び国家電投の大手4社が石炭中長期契約に調印した。5500キロカロリー一般炭の基礎価格は、市場価格を下回る535元/トンに確定された。この価格をベースに、市況の変化に基づいて応分の調整を加え、価格変動は両者が合理的に分担する仕組みである。

 脱生産能力を背景に、石炭価格の安定を図るため、石炭と電力企業の長期契約は今後「定量・定価」モデルによって進められる見込みである。こうすれば石炭と電力の2つの産業の収益の共有を実現し、「シーソー」ゲームを回避できる。

 中金公司のアナリストの陳彦氏によると、535元/トンという価格は石炭企業と電力企業のいずれにとっても一定の利益の余地があり、今後「定量・定価」モデルにより石炭と電力の角逐を終わらせることが期待される。535元/トンという価格により、石炭企業の石炭1トン当たりの利益は2013年の水準に回復し、黒字企業の比率は60%を超えると予想される。一方、発電所側の収益も著しく改善され、発電コストは税抜きで0.25元/kWh前後に下がる。

 また、発展改革委員会の許昆林副秘書長によると、以前の契約は基本的に「定量・不定価」であったが、今回は「定量・定価」になり、基本的に1年以上の契約になった。長期的な協力関係を通して、2つの産業の利益の共有とリスクの共同負担を実現し、「シーソー」ゲームを避けることが可能になり、石炭市場の安定にとっても有利である。

 (証券日報 11月11日)