シェルの28日発表によると、同社はすでに中国との間で16件の石炭ガス化技術移転契約に調印しており、主に技術移転や資本参加の形で中国の石炭ガス化事業に参入している。シェルは中国におけるクリーン・エネルギー開発を重要な戦略として位置づけているのである。

　これらの事業には、中国石油化工(SINOPEC)との合弁による工場もあれば、地方の石炭企業との合弁もあるが、シェルは投資額については明らかにしていない。

　シェルは、2030年に世界の石炭消費量は60％以上増え、エネルギー市場全体の4分の1を占めると予想しており、中国の石炭ガス化は世界の市場をリードすると見ている。そのため、シェルは中国政府とともに石炭ガス化を応用した発電を推進しているのである。石炭ガス化を化学工業や発電に応用することによって、石炭のエネルギー利用効率を高め、二酸化炭素の排出を削減することが可能になる。

　（金融界 2月29日）