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CNPCの2番目の「企地合資」シェールガス公司が発足へ (16/11/17)
2016/11/17
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は四川省において引き続きシェールガス探査開発の「企地合資」モデル(企業と地方政府の共同出資)を広げている。

 11月17日、中国石油西南油気公司に近い消息筋は、CNPCが今年末か来年初頭に2番目の「企地合資」シェールガス探査開発公司になる四川頁岩気勘探開発有限公司を設立する計画であることを明らかにした。

 CNPCは2006年からシェールガス開発に着手し、2009年には威遠地区で中国初のシェールガス井を誕生させ、2012年には長寧地区で商業開発価値を備えるシェールガス井第一号を誕生させた。また、2014年には中国初のシェールガス対外輸送パイプラインになる長寧パイプラインを完成した。2015年のCNPCのシェールガス年産能力は20億m3になる。

 シェールガスの商業開発は資金の不足と技術上のボトルネックが付きまとうため、CNPCは自社開発、「企地合資」や国際協力、リスクオペレーションといったビジネスモデルを試みている。

 2013年12月、企業と地方のリソースを統合して、投資リスクを低減するとともに、シェールガス開発における現実的な困難を協調的に解決するため、CNPCは四川省政府との「企地合資」のシェールガス探査開発企業として、四川長寧天然気開発有限公司を設立した。

 長寧公司の出資比率は、中国石油天然ガス股份有限公司(PetroChina)が55%、四川省能源投資集団有限責任公司が30%、北京国聯能源産業投資基金が5%であり、CNPCが絶対的経営権を握っている。長寧−威遠国家級シェールガス産業実証区内の長寧鉱区は長寧公司に属している。

 「新たに設立する四川公司は長寧公司とは異なり、CNPCの経営権は絶対的なものではなく相対的経営権になる」と前出の消息筋は言う。

 アモイ大学エネルギー経済協同イノベーションセンターの林伯強主任によると、非在来型石油ガスの開発は難度が高く、投資が莫大であるため、CNPCが「企地合資」モデルを採用して投資を減らそうとするのは道理があるとの見方を示しつつ、絶対経営権を相対経営権に変える理由として、低油価の状況の下でシェールガス開発の見通しが不明朗であることを挙げた。

 (新浪財経 11月17日)