1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

中国 来年の石炭供給に2億トンの不足が生じる可能性も (16/12/12)
2016/12/12
中国【石炭】

 12月8日に開催された第14回中国鉄鋼産業チェーン発展サミットフォーラムにおいて。中信建設証券研究発展部の李俊松総監は、今年の重要な任務の一つは石炭在庫を3億トンから1.5億トンに減らすことであるが、その一方で石炭増産を開始しており、このような一方で脱在庫が進み、その一方で生産量が補充されることによって石炭供給に2億トンの不足が生じ、この2億トンの不足をいかにして補うかが来年の最大の問題になると表明した。

 李俊松氏は次のように表明した。来年の供給不足を解決するには2つの方法がある。一つは政府が増産期限を延長することである。第1四半期まで延長して1.5億トン増やせば、在庫を補充することが出来る。もう一つは違法炭鉱に対し手続きを取った上で生産を許可することである。

 一方、中国煤炭輸送販売協会の梁敦仕副事務局長はフォーラムにおいて、政策面の影響以外にも、来年は新エネルギーの軟調によって石炭供給増加の任務が大きくなる可能性もあると指摘した。過去数年間、新エネルギーは比較的大きい石炭代替作用を発揮したが、来年は水力発電や太陽光発電の石炭代替作用が弱まるとのことである。

 2008〜2015年に水力発電設備容量(設備規模6MW以上)は累計86%増加し、一方、同時期の火力発電設備容量の伸び率は65%に止まった。金沙江下流の4つの水力発電所(総設備容量は三峡ダム2件分に相当)が稼動するのは2020年頃であり、また、ラニーニャ現象が水量に及ぼす影響を考えると、来年の水力発電設備規模は余り大きなものにならないと梁敦仕副事務局長は予測する。

 また、太陽光発電所に関しては、梁敦仕副事務局長は、来年の設備容量は今年の半分に下がると表明した。

 (中国煤炭資源網 12月12日)