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中国
【省エネ・環境】

北京公共交通集団、大気環境計測試験のため全職員を動員して運行を10%増 (2007/08/15)
2007/11/19
中国【省エネ・環境】

 8月17日から20日にかけて、北京オリンピックに備えた大気環境計測試験が行われるが、その間、マイカー族による公共交通の利用が増えるため、北京公共交通集団では10万人の職員全員が休日を返上して、全機動力を動員し、運行を10%増やすことにした。

 同期間に北京市は大気環境計測試験を実施し、自動車の運行を減らすことによってどの程度大気環境を改善することができるか、そのデータを収集する。自動車の運行を減らすため、奇数ナンバーと偶数ナンバーによる運行制限やオフピーク通勤などの方法が取られる。試験期間には、北京の自動車が毎日130万台運行を停止するので、排気ガスは大幅に減少するだろう。

 自動車から排出される炭化水素化合物は北京市全体の51%を占め、窒素酸化物は64%、一酸化炭素は92%、吸入可能顆粒物は23.3%を占める。自動車の排気ガスは低空で放出されるため、市民の健康に対する影響が大きい。北京市環境保護局が主催した「緑の交通・緑のオリンピック」シンポジウムでは、7名の専門家が、マイカー族に対し、「緑の交通」方式を選択することにより、実際の行動をもって「緑のオリンピック」に参加するとともに、北京の大気環境の持続的改善に寄与するよう呼びかけた。

 「オリンピック開催期間中は大気の質を良好なものにする」というIOCへの公約を実現するため、北京市政府と国家環境保護総局が先頭に立ち、華北地区の5つの省・直轄市は目下「第29回オリンピック大気環境保障政策」を策定しているが、中でも自動車による大気汚染の抑制措置は重要な1つになる。多くの市民は「1日でも自動車の運転を減らそう」という運動を支持している。この運動は、自動車から排出される一酸化炭素、窒素酸化物や揮発性有機物の排出削減に一役買い、北京の大気環境改善を促進することだろう。

 (中国環境オンライン 8月15日)