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【石油・天然ガス】

中国石油御三家の2016年業績に明暗 コスト引き下げと収益向上でチャレンジに対応 (17/03/31)
2017/3/31
中国【石油・天然ガス】

 中国の国有石油上場公司御三家である中国石油天然気股份有限公司(PetroChina)、中国石油化工股份有限公司(Sinopec Corp.)並びに中国海洋石油有限公司(CNOOC Ltd.)の2016年年次報告が出揃った。各社の業績は明暗が分かれた。

 2016年の中石油の純益は78.57億元、前年比77.9%の減益になり、中石化の純益は467億元、44%の増益になった。中海油の利益は6.37億元、前年比97%もの減少になった。

 国際油価の低迷が3社の業績に影響を及ぼした主要要因になった。中石油と中海油は上流資産のシェアが大きいため、油価低迷から相対的に大きい影響を被り、業績は大幅に低下した。中石化は下流産業の資産規模が大きく、製油部門の収益能力が大きく、石油製品販売と化学部門の収益も確実に成長し、低油価の衝撃を相殺した。

 中石化の2016年の製油業務の収益は563億元、前年比168.5%の大幅増になり、過去最高を記録した。

 現在、中国の石油化学産業は、経済成長の分化、構造調整の加速、産業の質と収益の向上という特徴を呈している。低油価の持続に対し、石油公司は当初の受動的な対応から総合施策による長期対応へと転換し、経営の総合的な計画と調整、構造調整を強化し、質と収益に重点を置くようになっている。石油御三家はコスト引き下げと収益向上戦略を推進する。

 「コスト引き下げと収益向上は石油化学産業が持続可能な発展を実現する鍵になる。同時に技術開発を強化し、イノベーション駆動発展戦略を深めなければならない」と中国石油化学工業聯合会情報市場部の祝昉主任は言う。

 業界の専門家によると、2017年の国際原油価格は2016年に比べ若干上昇し、石油ガス産業の状況は全体的に好転するが、不確実性は依然高い。石油公司は発展パターンの転換を急ぎ、体制と仕組みの刷新を絶えず推進し、規模と速度の発展から、質と収益の発展へと転換するとともに、投資牽引型からイノベーション駆動型発展へ、従来型発展からグリーン・低炭素型発展へと転換しなければならない。

 (新華社 3月31日)