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アジア
【石炭】

モンゴルが2017年に原料炭3,000万トンの輸出を計画 (10/04/10)
2017/4/10
アジア【石炭】

 4月7日に中国煤炭資源網と中国(太原)石炭交易センターが主催した「2017年(第7回)国際原料炭資源・市場高層フォーラム」において、モンゴルのエルデネス・タバン・トルゴイ(ETT)社のシニアエキスパートOyundelger女史は、モンゴルが2017年に3,000万トンの原料炭の輸出を計画していることを明らかにした。

 Oyundelger女史によると、モンゴルは世界第15位の石炭生産国であり、合計15の炭田を有し、石炭予想資源量は1,733億トンに上る。2017年1月1日時点で、炭鉱は合計49ヵ所、うち29ヵ所が原料炭、20ヵ所が一般炭の炭鉱である。2016年のモンゴルの石炭総生産量は3,590万トン、輸出量は2,580万トン、国内消費は約800万トンで、うち620万トンが発電所の消費であった。

 モンゴルの開発済みの石炭資源の殆どは中国に近い南部に分布し、甘其毛都と策克の2ヵ所の口岸(通商口)を通って中国へ輸出されている。中国が2016年に輸入した原料炭は5,930万トン、うちモンゴルからの輸入は2,360万トンであった。中国の原料炭輸入は2013年以降下がっているが、モンゴル産原料炭のシェアは20%から40%に上昇している。モンゴルは2017年に原料炭3,000万トンを輸出する計画であり、うち1,500万トンを甘其毛都から、1,300万を策克から輸出する。

 Oyundelger女史によると、モンゴルの石炭輸出は現在自動車道路による輸送が中心であり、輸送能力は約1,800万トン、港湾の総輸送能力は約2,500万トンである。今後、モンゴルは送り出し施設の建設に力を入れ、石炭輸送能力を3,000万トンに増やす意向である。

 原料炭については、モンゴルは選炭施設の拡張と鉄道の建設を進め、原料炭を選炭施設に輸送してから、改めて鉄道と港湾を通して中国の製鋼工場へ直接輸送することになる。また、一般炭については、発電所450MWを建設し、一般炭を年間150万トン消費する。これらの事業は2018年に建設に着手し、2022年に試験稼動にこぎつける計画である。

 モンゴルは石炭産業の発展を促進するため、良好な地質並びに鉱業投資環境を創出して、採鉱業の持続可能な成長を実現する。安定した投資環境を確保し、環境配慮型インフラと交通ネットワークの鉄道を発展させる。また、信頼性の高い水資源供給事業を実施して、大規模鉱業事業の全機能を確保し、選炭施設を建設して付加価値を高める。さらに、「統一政策」を推進して、石炭輸出価格を確定する。国際的地位を改めることで港湾へのアクセスを高める。

 (中国煤炭資源網 4月10日)