国家発展改革委員会等は5月12日、2017年鉄鋼・石炭脱生産能力実施方案を公布した。2017年には粗鋼生産能力5,000万トン以上、石炭生産能力1.5億トン以上を退出させる。

　鉄鋼脱生産能力の面では、実施方案は次のように求めている。

　・2017年6月30日までに、「地条鋼」（スクラップを原料に製造される低品質の粗鋼や鋼材）の生産能力の退出を徹底する。
　・鉄鋼の有効供給を強化し、価格の大きな起伏を回避する。
　・2017年に粗鋼生産能力を約5,000万トン退出させる。
　・企業の合併再編を改めて加速し、実質的な進展を実現する。
　・職員の配置転換の手続きを厳正に履行し、様々な面から配置転換の道筋を開く。職員のレイオフと失業を避けて、転職・転業を実現するよう努める。
　・市場化と法治化の原則に従って企業債務を穏当に処理し、資産処理政策を明確にする。
　・転換とグレードアップを速やかに推進し、産業部署のさらなる最適化を促進する。

　石炭脱生産能力の面では、実施方案は次のように求めている。

　・退出すべき老朽化生産能力を全て退出させ、退出できるものから速やかに退出させることを堅持する。2017年中に石炭生産能力を1.5億トン以上退出させ、石炭の総量、地域、炭種及び需要の基本的平衡を実現する。
　・様々な面から職員の配置転換の道筋を開き、配置転換を穏当に進める。
　・市場化と法治化の原則に従って企業の債務と資産の処理を積極的に推進し、実質的な進展を目指す。
　・合併再編、転換とグレードアップを速やかに推進し、産業部署のさらなる最適化を実現する。

　実施方案は次のように強調している。

　・大局を左右する鍵になる「ゾンビ企業」処理への取り組みをさらに強化し、市場化と法治化の方法をより主動的に運用して脱生産能力を進める。環境保護、品質、技術、エネルギー消費、水消費、安全など関連法規並びに標準をより一層厳格に適用する。
　・老朽化生産能力を断固淘汰し、違法生産能力の整理を断固進める。新規生産能力を断固規制し、解消済みの過剰生産能力の復活を断固防止する。監督管理を強化し、典型的な事案を取り締まり、責任追及を厳正に行う。
　・生産能力の退出、職員の配置転換、資産処理、債務処理、合併再編、転換とグレードアップ、部署の最適化、需給の均衡と価格安定等の重点対策を総合的に計画して取り組みを進め、科学的で精度の高い脱生産能力、秩序立った有効な脱生産能力の実現に努めて、産業の持続的、安定的で健全な発展を促進する。

　（新華社 5月12日）