中国の炭素排出権取引市場は年内にも始動する。《全国炭素排出枠割当方案》（討論草稿）の意見聴取が目下限られた範囲で進められており、電力、電解アルミ、セメントの3つの産業の割当算定案が基本的に確定している。また、国家発展改革委員会は先頃、四川省と江蘇省で炭素排出枠割当資産研修会を相次いで開催した。従来の計画では第1段階において8つの重点産業を全国炭素排出権取引市場に組み入れる計画であったが、電力、電解アルミ、セメントの3つの産業に限られる可能性も出てきた。

　全国的な炭素排出権取引市場の確立は省エネ・排出削減に関係し、経済成長のパターンを転換する重要な足掛かりにもなる。また、中国のパリ協定履行にも関わる。中国はすでに一部の省で地域的な炭素排出権取引実験を展開しており、これは全国的な炭素排出権取引市場確立に向けた重要な一歩になる。

　（中国経済網 6月5日）