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中国 石炭産業の収益が5年来の最高水準 過剰生産能力解消が原動力に (17/08/01)
2017/8/1
中国【石炭】

 過剰生産能力解消が原動力となって、上場石炭企業の中間業績は軒並み好調が予想されており、前年同期比の62倍の増益になる企業もある。上半期の石炭産業全体の利益は、2012年同期には及ばなかったものの、2013年を上回り、収益水準は5年来の最高になった。

 7月31日時点で石炭採掘・選炭業の上場企業27社のうち20社が2017年上半期の業績及び収益予想を発表している。大同煤業は2017年上半期の業績に重大な変動があると表明したが、それ以外はいずれも上期に黒字を実現し、16社の純益は前年同期比に比べ147%増加、収益水準が2013年同期とほぼ同じか超えている例もある。中でも冀中能源の上期の純益は5.2〜5.8億元、前年同期の56〜62倍に急増し、2013年の7.9億元に迫っている。

 国家統計局が7月27日に発表した統計によると、1〜6月の石炭採掘・選炭業の主営業収入は1兆3,353.4億元、前年同期比37.6%増加し、利益総額は1,474.7億元、前年同期比1968.3%増になった。なお、石炭採掘・選炭業の収益を遡ると、2016年71.30億元、2015年200.40億元、2014年607.4億元、2013年1082.78億元、2012年1908.84億元になる。

 業界関係者によると、石炭企業の上半期の業績が予想を上回った主な理由には、石炭価格が昨年同期を上回り、しかも石炭企業の供給側構造改革以来、コストの抑制が順調に進んだことがある。上半期の一般炭価格は2016年通年に比べて50%上昇し、原料炭は60%、無煙炭は40%以上上昇した。

 「今年上半期は石炭生産能力を1.11億トン退出させ、生産能力解消の年間目標任務を74%達成した」。7月18日、国家発展改革委員会の発表会において、嚴鵬報道官は表明した。生産能力解消によって、石炭産業の健全な発展を強力に推進したのである。

 但し、中国煤炭工業協会の姜智敏副会長は次のように認識を示した。全体的に見ると、中国の石炭の生産能力過剰や、供給が需要を上回る状況は基本的には変わっていない。供給は全体的に緩和に向かう。下半期の石炭需給は基本的に平衡を維持するが、一部地では資源と運輸の制約を受けて、一時的な逼迫が発生する可能性もある。

 (中国能源網 8月1日)