12月7日、発展改革委員会は《健全な石炭最低在庫並びに最高在庫制度の確立に関する指導意見（試行）》を通達した。実施期間は2018年1月1日〜2022年になる。石炭在庫制度は石炭供給を保証し、石炭価格の大幅な変動を防止することを趣旨とする石炭価格安定の長期的な仕組みになる。

　現行の関連産業標準及び規範に基づき、石炭開発部署、資源賦存等の要素を総合的に考慮して、石炭企業は3〜7日分の在庫を維持することを義務付けられる。また、大部分の電力企業は20日分の石炭在庫を維持しなければならない。

　石炭消費のピークの夏季と冬季の需要を確保するため、当該時期の最低在庫水準は通常より5〜10日分引き上げ、褐炭を燃料とする発電所の最低在庫水準は通常より5日分引き上げる。

　今年以降、極めて多くの石炭取引業者が買い占めによって石炭価格を釣り上げ、その結果、石炭供給が需要に追い付かなくなった。

　「合理的な在庫は石炭の安定供給を実現し、価格の大幅な変動を防止する上で強力な後ろ盾になる」と発展改革委員会は指摘する。近年、一部の地方や重点産業は石炭備蓄制度の確立や在庫水準の引き上げに向けて一連の管理弁法や規定を相次いで打ち出しているが、実践状況を見る限り、全体に行きわたっていないこと、拘束力が弱いこと、標準が一本化されていないなど、問題が付きまとう。

　発展改革委員会も石炭在庫制度の実効性確保に向けて、応分の審査方法を通達した。1年以内に在庫が基準に達しない企業は企業信用重点注意リストに入れ、企業の責任者に「面談」（一種の行政指導）を行う。3回以上にわたって基準に達しない場合は企業信用「ブラックリスト」に入れる。

　（人民網 12月11日）