中国のSNG（石炭由来代替天然ガス）は未だ実証段階に止まっており、生産能力の稼動率は低い、製品コストは高い、市場での発言権は弱いという3つの問題がある。米国から中国への天然ガス輸出の拡大によって、もともと苦境にあったSNG産業はさらに大きな圧力を受けている。

　トランプの中国訪問の2日間で、米中エネルギー企業は6件の天然ガス関連事業で合意した。金額は1,600億ドル超に上る。これらの事業はいずれも石油かシェールガス由来のLNGである。実際、今年に入ってから、中国が米国から輸入するLNGは急増しており、1〜10月の輸入量はすでに2016年通年の15倍に達している。

　中国のSNG産業はまだ揺籃期にあり、産業自身に内在する問題を解決しなければならない。国からの強力な支援がなければ、中国国内のエネルギーメジャーと国際エネルギー大国の二重の圧力の下で、SNGの前途はますます深刻になる。

　そのため、SNG業界は政府に対し、SNG産業の発展を高度に重視して、SNGをめぐる困難と問題について検討し、脆弱なSNG産業が可及的速やかに成熟するようサポートすることを訴えている。そのことは日増しに成長する天然ガス市場にもう1つの保障の道筋を増やすことにつながる。

　（中国化工報 11月23日）