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【エネルギー全般・政治経済】

インドとベトナムが石油・天然ガス開発で協力拡大へ (18/03/05)
2018/3/5
アジア【エネルギー全般・政治経済】

 インドの報道によると、インドとベトナムは3月3日、原子力、貿易及び農業の3分野で合意文書に調印し、防衛や石油・天然ガス開発など複数の重要な分野で二国間協力を強化すると発表するとともに、「ルールに基づく地域的枠組み」の確立を呼びかけた。

 The Times of Indiaの報道によると、インドのモディ首相とベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席は3月3日に会談を行い、両国は防衛、石油・天然ガス開発や農業など複数の重要な分野で二国間協力を拡大すると表明した。

 モディ首相は声明の中で「我々は開放・自主・繁栄のインド太平洋地域の確立に向けて協力する。国家の主権と国際法を尊重し、交渉を通して隔たりを解決する」と述べ、「両国は二国間の海上協力を決然と拡大し、開放的で効率が高くルールに基づく地域的枠組みを確立する」とした。

 The Times of Indiaによると、上掲の表明は、中国がインド太平洋地域において日増しに影響力を拡大する中で打ち出されたものである。防衛協力については、モディ首相は、インドとベトナムは軍需品製造で協力することを決定し、技術移転の面でも機会を模索すると述べた。また、モディ首相は、インドとベトナムは石油・天然ガス開発、再生可能エネルギー、農業や紡績といった分野でも貿易や投資協力を深めることで合意したと述べた。

 石油・天然ガス開発については、ベトナムの駐インド大使とベトナム首相がインドを南シナ海開発に招致することをすでに公然と表明していた。1月10日、駐インドベトナム大使は、ベトナムはインドが南シナ海のベトナムの排他的経済水域において油ガス田への投資を行うことを歓迎すると表明し、また、インド海軍の艦艇がベトナムの港を訪問することをいつでも歓迎するとした。さらに、ベトナムの『ニャンザン』紙によると、1月24日夜、ベトナムのグエン・スアン・フック首相はインドのモディ首相と会談し、南シナ海問題に関するインドの立場を高く評価するとともに、インドが南シナ海のベトナムの排他的経済水域及び大陸棚の石油・天然ガス探査開発でベトナム側と協力を展開することを歓迎すると表明した。

 中国外交部の陸慷報道官は以前、中国側は周辺関係国が相互関係を発展させることに異議はないが、関係方面が機会に乗じて南シナ海における中国の正当な権益を侵害し、地域の平和と安定を損なうことには断固反対すると表明していた。

 (中国管道商務網 3月5日)